n8nの紹介とアカウント登録の手順について。Makeとの比較も。

n8nの紹介とアカウント登録の手順について。Makeとの比較も。

n8nとは

n8nは、オープンソースのワークフローオートメーションツールです。ノーコード・ローコードで、さまざまなアプリやサービスを連携し、自動化ワークフローを構築できます。セルフホスティングが可能で、自社のサーバーやプライベート環境で動作できる点が特徴的です。

n8nの主な特徴

オープンソース

  • 自由にカスタマイズでき、自分サーバーにホストできる。
  • 商用利用可能なエンタープライズプランもある。

ノーコード/ローコード

  • 直感的なUIでワークフローを作成できる。
  • JavaScriptを使ったカスタム関数やAPI連携も可能。

多様な連携

  • 800以上のサービスと連携可能。
  • APIを使えば、独自のシステムとの連携も可能。

セルフホスティングが可能

  • 自分のサーバーやクラウド環境にインストールし利用できる。
  • Dockerでのセットアップが簡単。

ワークフローのトリガー

  • スケジュールトリガー
  • Webhook受信によるトリガー
  • アプリケーションのイベントを使用したトリガー(データベースやkintoneのレコード更新など)

使い方の例

kintone連携

  • kintoneのレコード追加・更新時に通知を送る。
  • kintoneのデータをGoogle Sheetsに自動保存。

データ変換・統合

  • API経由でデータを取得し、フォーマット変換して別のシステムへ送信。

通知・アラート

  • 監視システムのエラーログをSlackやメールで通知。

アカウント(クラウド版)登録手順

サインアップ画面にアクセス

https://app.n8n.cloud/register

メールアドレスを入力

入力したメールアドレスに認証メールが送信されますので、制限時間内に届いたメール内の認証リンクをクリックします。

アンケートに回答

どんなチームか、使った事があるツールなどの質問が表示されますので、回答します。

質問に答え終わると登録が完了し、以下の画面が表示されます。
「Start automation」をクリックし、ホーム画面にログインします。

ワークフローを作成する

ホーム画面右上の「Create Workflow」ボタンからワークフローを作成します。

Makeと同じく横にフローを繋げるインターフェースになっています。直感的に作成でき、フィルター、条件分岐などを活用し柔軟なワークフローを構築できます。(Makeが対応していないフローの結合などにも対応しており、Makeより高度なフロー生成が可能です。)

n8nとMakeの比較

同じiPaaSのMake(旧Integromat)と比較すると、Makeはクラウド環境での手軽な自動化に優れ、特にSaaSとの統合が豊富で初心者にも使いやすいツールと言えます。一方、n8nはセルフホスティングや高度なカスタマイズが可能で、企業のセキュリティ要件に適した選択肢となると思われます。Makeとの比較表を作成しましたので、参考にしてみて下さい。

比較表

n8n Make(旧Integromat)
料金 オープンソースで無料利用可能(セルフホスト)
クラウド版は有料
無料プランあり(制限付き)
有料プランは従量課金制
セルフホスティング 可能(Docker, 自前サーバーOK) 不可(クラウドのみ)
カスタマイズ性 高い(カスタムノードやスクリプト可能) 制限あり(JavaScriptカスタムコードは可能)
統合可能サービス数 800以上 1500以上
ノーコードの使いやすさ やや難しい(基本はノーコードだが、設定が多い) 直感的で初心者向き
ワークフローの視覚化 フローチャート形式で見やすい フローチャート形式で見やすい
API & Webhook対応 高機能なAPI・Webhook対応 高機能なAPI・Webhook対応
実行の柔軟性 ジョブキュー・スケジュール設定が細かく可能 スケジュールやトリガーが豊富
処理速度 セルフホスト環境に依存 高速(クラウドで最適化)

まとめ

n8nは、オープンソースのワークフロー自動化ツールであり、さまざまなアプリケーションやサービスを連携して業務を効率化できます。最大の特徴はセルフホスティングが可能である点であり、企業のプライベート環境やオンプレミスサーバーで運用し、高度なセキュリティ要件にも対応しやすい点です。クラウドベースのiPaaSツールに比べてAPIリクエスト数の制限などもないため、利用コストを抑えられる点も魅力的です。

n8nは高いカスタマイズ性を誇り、複雑なデータ処理やAPI連携なども自由に設計できますが、DockerやLinuxの知識が必要になります。クラウド版のn8n(有料)を利用すればセットアップの手間は省けますが、トリガーやアクションの設定の際にある程度技術的なノウハウが必要になると思います。

ZapierやMakeと比較すると、n8nはセルフホスティングや高度なカスタマイズが可能な反面、ある程度技術的な知識が必要になると感じます。
様々なiPaaSが登場してきていますが、サービスの特性を理解し、用途に応じた選択が重要になってきます。

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