ノーコードとは
ノーコードとは、プログラミングの知識がなくてもアプリケーションやシステムを開発できる技術のことです。視覚的なインターフェースやドラッグ&ドロップ操作を活用することで、誰でも簡単に業務システムを構築できます。近年、ノーコードツールの進化により、システム開発だけでなく、SaaSとの連携にも活用されるようになっています。
SaaS連携とは
SaaS(Software as a Service)は、インターネットを通じて利用できるクラウドベースのソフトウェアサービスです。SaaS同士を連携させることで、データの自動同期や業務の効率化が可能になります。たとえば、CRM(顧客管理)とMA(マーケティングオートメーション)を連携させることで、顧客情報の一元管理が実現できます。
ノーコードでSaaS連携を実現する方法
ETL(Extract, Transform, Load)
概要
ETLツールは、異なるシステム間でデータを抽出(Extract)、変換(Transform)、ロード(Load)する仕組みを提供します。
メリット
- データの加工や整形が容易
- 大量のデータを効率的に処理可能
デメリット
- 設定が複雑になりやすい
- 連携するSaaSの変更に対応しにくい
iPaaS(Integration Platform as a Service)
概要
iPaaSは、クラウドサービス同士を統合するためのプラットフォームです。APIを活用して、異なるSaaSをシームレスに連携できます。
メリット
- 柔軟な連携が可能
- 事前設定されたコネクタが豊富
デメリット
- コストがかかる場合がある
- API仕様変更による影響を受けやすい
RPA(Robotic Process Automation)
概要
RPAは、ソフトウェアロボットを活用して人間の作業を自動化する技術です。GUIを操作することでSaaS間の連携を実現できます。
メリット
- APIがなくても連携可能
- 既存の業務フローをそのまま自動化できる
デメリット
- 画面の変更に弱い
- メンテナンスコストが発生する
オススメのSaaS連携ツール
Zapier
料金
無料プランあり、有料プランは月額$19.99〜
特徴
- 事前に用意された多数のSaaSコネクタ
- ノーコードで簡単にワークフローを構築可能
Make (旧Integromat)
料金
無料プランあり、有料プランは月額$9〜
特徴
- 柔軟なデータ処理が可能
- ビジュアルフローエディターが直感的
Workato
料金
月額$599〜(エンタープライズ向け)
特徴
- AIを活用した自動化機能
- セキュリティ対策が強化されている
Power Automate
https://www.microsoft.com/ja-jp/power-platform/products/power-automate
料金
月額$15〜
特徴
- Microsoft製品との親和性が高い
- 企業向けの強力な自動化機能
UiPath
料金
月額$399〜
特徴
- RPAベースでSaaS連携が可能
- 複雑な業務プロセスの自動化に強い
Talend
料金
無料プランあり、有料プランは要問い合わせ
特徴
- オープンソースのETLツール
- 大規模なデータ統合が可能
Fivetran
料金
月額$100〜
特徴
- クラウドベースのデータパイプライン
- 自動同期とスケーラビリティに優れる
製品比較表
Zapier | Make | Workato | Power Automate | UiPath | Talend | Fivetran | |
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製品種別 | iPaaS | iPaaS | iPaaS | iPaaS | RPA | ETL | ETL |
無料プラン | ○ | ○ | – | – | ○ | ○ | – |
有料プラン | 月額$19.99〜 | 月額$9〜 | 月額$599〜 | 月額$15〜 | 月額$399〜 | 要問い合わせ | 月額$100〜 |
サポート | オンラインドキュメント/メールサポート | オンラインドキュメント/コミュニティ | ライブチャット/専任スタッフの即時サポート/アーキテクトや社内スペシャリストからのサポートも可 | Microsoftのサポートチャネル | オンラインドキュメント/コミュニティ/有料ユーザ限定サポートあり | オンラインドキュメント/コミュニティ/有料ユーザ限定サポートあり | オンラインドキュメント/コミュニティ |
日本語対応 | ✕ | ✕ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ✕ |
まとめ
ノーコード技術の発展により、SaaS連携がこれまで以上に簡単になりました。ETL、iPaaS、RPAなどの手法を活用することで、業務の自動化や効率化を図ることが可能です。また、ZapierやMakeのようなツールを活用すれば、専門的な知識がなくても簡単にSaaSを連携できます。目的に合ったツールを選び、業務をスムーズに進めましょう。