クラウドサービスにおけるデータ連携の必要性について
現代のビジネス環境では、複数のクラウドサービスを使用して業務を動かすことが常識となっています。たとえば、オンライン請求管理システムと広告配信プラットフォームを利用する場合、これらのサービス間でデータを連携し、同期させることで効率的な業務が実現します。
しかし、これらのクラウドサービスは、ほとんどが単独で機能しており、相互のデータ連携を行うためのネイティブサポートが必要です。これがデータ連携の必要性を高める原因となっています。
クラウドサービス間のデータ連携を実現する方法について
クラウドサービス間でのデータ連携を実現するためには、主に以下の方法が使用されます。
APIを使用する方法
API (アプリケーションプログラミングインターフェース) は、クラウドサービス間でのデータ交換を可能にする手段です。たとえば、財務管理ソフトとCRMツールとを連携して、金融データを実時に同期することが可能になります。
アプリのネイティブ連携
一部のクラウドサービスは、他のサービスとのネイティブ連携機能を具備しています。たとえば、Google Workspaceは、SlackやDropboxとの簡単な連携機能を提供しています。
iPaaSを利用する方法
iPaaS (インテグレーションプラットフォーム・アズ・ア・サービス) は、複数のクラウドサービス間でのデータ連携を簡単に実現するためのプラットフォームです。コードを書くことなく、GUIを使ってデータ連携のフローを構築できるのが特徴です。
ETLを使用する方法
ETL (抽出、変換、ロード) ツールを使用することで、さまざまなデータソースからデータを収集し、統一された形式に変換して、他のシステムにロードすることができます。これにより、データを一元管理し、クラウドサービス間の連携を容易にすることが可能です。
RPAを活用する方法
RPA (ロボティック・プロセス・オートメーション) ツールを使用すれば、クラウドサービス間での定型的なデータ連携プロセスを自動化できます。人手を介さずにデータの転送や更新を行えるため、効率が向上します。
おすすめサービス一覧
iPaaS(インテグレーションプラットフォーム・アズ・ア・サービス)
Zapier
Zapierは、自動化とデータ連携の有力なツールです。複数のアプリ間でデータを連携し、タスクを自動化することが可能です。簡単な操作で、コード不要で利用できるのが魅力です。
https://zapier.com/
Make (旧Integromat)
Makeは高度なカスタマイズが可能なiPaaSツールです。複雑なデータ処理や分岐条件を含むワークフローを設計するのに適しています。
https://www.make.com/en
Workato
Workatoはエンタープライズ向けのiPaaSで、高度なデータセキュリティ機能とスケーラビリティを提供します。特に大規模な企業での使用に適しています。
https://www.workato.com/ja-JP
ETL(抽出、変換、ロード)
Talend
Talendはデータ統合とETLプロセスの自動化に特化したツールです。オープンソース版も利用可能で、柔軟な運用が可能です。
https://www.talend.com/jp/
Informatica
Informaticaは大規模なデータ処理に適したETLツールです。データの抽出、変換、ロードを効率的に行うための強力な機能を備えています。
https://www.informatica.com/ja/
AWS Glue
AWS Glueは、Amazon Web Servicesが提供する完全マネージド型のETLサービスです。クラウドネイティブなETLプロセスを簡単に構築できます。
https://aws.amazon.com/jp/glue/
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)
UiPath
UiPathは、RPA分野でのリーダー的存在です。業務プロセスの自動化に役立つ直感的なインターフェースと豊富な機能を提供しています。
https://www.uipath.com/ja
Automation Anywhere
Automation Anywhereは、エンタープライズ向けに設計されたRPAツールで、高度な分析機能と柔軟なワークフロー設計が可能です。
https://www.automationanywhere.com/jp
Blue Prism
Blue Prismは、スケーラブルな自動化ソリューションを提供します。バックオフィス業務の効率化に最適です。
https://www.blueprism.com/japan/
まとめ
クラウドサービスにおけるデータ連携は、業務効率の向上に大きな影響を与えます。API、iPaaS、ネイティブ連携など、さまざまな方法があり、これを活用することで業務を自動化し、簡略化することが可能です。おすすめのツールも使いながら、自分の企業に最適なデータ連携を構築しましょう。